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STAFF BLOG

自宅の意味

2018-04-04
カテゴリ:リハビリ部門紹介,全て見る
 こんにちは、言語聴覚士の池田です。
   新年度を迎え、新しい世界に飛び込む方もそうでない方も、心持ちがしゃきっとするとても貴重な季節。
   今年は長く愉しめた満開の桜も、さらにそれを後押ししているかのようでしたね。
    
 
   私もつい、入職当時のことを思い出しました。
    
   超ド級急性期病院勤務時代には、患者の栄養はNG(経鼻胃管)管理、あるいは点滴絶食などから開始するのが普通でした。
   経口摂取開始前には医師や看護師、栄養士などと密に連携しながら、採血データやバイタル、便性状、胃液などがいつどんな状態になるまでこの形態で、いつからどう経口摂取を再開していくか、そのために今からどんなリハビリをしていくか、と連日のようにディスカッション。
 
   が、入院している当の患者はそんなこと知る由もなく、説明されてもいまいちわからず、ただひたすら制限されると感じる日々。
   そして私たちはほぼ毎日、どこかで“おやつ”の持ち込みに遭遇します。
   当然、だめです。治療の妨げになりますし、窒息などのリスクも大きい。
    
 
   正直なところ、私は弊社に入職した当初はそのままの感覚を持っていました。
   がちがちの訓練プログラムに禁止事項、段階を踏んだきっちりした嚥下訓練。
   それこそが重要だと。
   ナチュラルリカバリーを支える急性期病院では、確かにそうだったのかもしれません。
 
   でも5月、初めて私が担当した、コーケンのスピーチカニューレに胃瘻で、お楽しみレベルでの直接訓練を行っていた方。
   スピーチバルブをつけると酸素飽和度も著しく低下してしまうため、呼吸の訓練も行いながらのその方の目標は、“私と、お茶がしたい”。
    
    
   今思えば、早く気付くことができたのは、その方のおかげです。
 
   ここは病院ではありません。
   その方が最も落ち着ける場所である、自宅なのです。
   自由に、気分で食べたいものを選べるし、食べるタイミングも細かく考えなくてもいいのです。
   だって家だから。それが普通なんです。
   それでも体調などに合わせて、食べやすいものを選ぶことは大切です。しかし、ご本人やご家族が選ぶそれが、必ずしも言語聴覚士が考える“嚥下しやすいもの”と一致するとは限りません。
 
 
   実際にその方の訓練の時、“言語聴覚士として望ましい食材”ばかりをお伝えし、ご本人の希望は……叶えられたかもしれないものも含めて、後回しにしたのです。
 
   私は。
 
   その方がそう間もなく、志半ばでこの世を去った時、自分を、この浅はかな自分を責めに責め、至らなかった自分を恥じました。
   地域生活期、そしてリハビリテーション、という言葉の意味がようやく、ようやく浸みた気がしました。
    
    
   それ以来、食材を選ぶ上で最低限のルールさえ守っていただければ、私は全ての希望にトライしています。
   だからってこれは……というものも正直なところありますが…(先日、あるご家庭では蒸したサザエが出てきたり。)そこに専門的な目と技術で迫るために私たち専門職がいるのです。
    
   ご自宅でリハビリをすることの意味を考える。当たり前のようでいて、なかなか難しいことですが、一番考えなくてはならないところです。
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